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朝日新聞社
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カスタマーレビュー ![]()
行き過ぎた清潔志向への警鐘
(2008-02-17)
「笑うカイチュウ」で初めて著者に接して以来、寄生虫学者としての学問的情熱とユーモア心をわきまえた文章力を併せ持った珍しい学者だと注目していた。本書は、近年の行き過ぎた日本人の清潔志向に対する警鐘として傾聴に値する。
著者の愛する回虫は近年激減した。それだけで済めば良かったのだが、回虫の減少に反比例するように、アトピー性皮膚炎やその他アレルギー性感性症が増えているそうである。そう言われてみれば、私が小学生の頃はマッチ箱を用いたギョウチュウ検査を行なっていた。身体の中にギョウチュウを飼っている子供も珍しくなかったのである。しかし、その頃は花粉症などは存在しなかった。現在の花粉症の原因は政府の杉の植林計画の失敗とも言われているが、やはり人体の抵抗力にも関係があるのだろう。昔は身体の中に回虫を飼っていたので、それとの"つきあい"を通して、多くの感染症にもうまく対応していたのではないか。今は身体が"箱入り娘"状態になっているのである。著者は幼い頃に感染した方が良い病気を挙げている。これによって免疫を付ける事が大切である事を訴えているのである。
著者に反対する論もあるようだが、私は賛成である。何事も行き過ぎは危険である。清潔志向も程々にと言う著者の論は貴重だと思う。

アトピーが治るのでは?の期待は、微妙な回答でした
(2007-12-13)
私自身や子供、友人の子供のアトピーを土佐清水病院の丹羽院長に良くして頂いているのですが、以前から友人の医者や知り合いの人から、回虫がお腹の中に入れば「アレルギー」は治ると言われていました。つい先日O大学にいらしゃったお医者さんから「さなだ虫」それも「日本さなだ虫」ならよくて「アメリカのさなだ虫」は影響がきつくてだめだと教えて頂きました。藤田先生のことも部分的に知っていましたので、3冊本を探して、この本が一番妥当な回答が記述してあると判断しました。P42の{寄生虫の功罪「治療目的」の感染は非現実的}の部分がその答えになると思いました。実際に効果として認められることもあるが、治療として副作用なく医療としては使用できない状況が現実なので、残念でした。しかし実用化されている丹羽先生の副作用のない天然生薬の治療と並び、自然界に存在するこの回虫を利用した治療が将来実用化されれば有効な治療になることを期待できる内容だと思いました。話が飛ぶかもしれませんがインドのアーユルベータの治療方法も自然界の物を有効に利用する治療方法だと思いますので、科学薬品の治療よりもこのような自然界の物を人体に有効利用する治療法がもっと研究されても良いのではないかと、本を読み改めて思いました。読み物としてもおもしろいと思います。

アトピーや花粉症を治したければ、おなかの中にカイチュウを飼えばよい?
(2007-02-25)
『空飛ぶ寄生虫』『笑うカイチュウ』以来、藤田氏の書くもののファンで、
ときどき目に付いたら手に取っている。
本書は朝日新聞に1997年10月から1998年6月に渡って連載した記事に
大幅な追加解説を加えたもので、
テーマは書名のとおり「ゆき過ぎた日本人の清潔志向への警鐘」である。
主要な論点は3つ。
・寄生虫を駆逐して免疫のバランスが崩れたため、花粉症などアレルギー疾患が発生した
・無菌志向で菌に対する抵抗力を失ったため、いったん感染すると重症化するようになった
・抗菌剤の多用や消毒のしすぎで常在菌のバランスが崩れ、肌が荒れたり炎症を起こしている
とくに1点目は、物議を醸した。
アトピーや花粉症を治したければ、おなかの中にカイチュウを飼えばよい、
という結論に容易に達するからである。
花粉症はともかく、重症のアトピー患者はつらい。藁をもすがる思いであろう。
しかし寄生虫は腹痛を起こしたりして、決して無害ではない。
各方面からの批判に藤田氏はいったんは
「あえて人体にいれるというのは非現実的」
と取り下げるが、
それでも、アトピー患者の切実な願いを目前にして、
害の少ない寄生虫の選定や、寄生虫と同じ効果のある物質の研究を進めているそうだ。
最近の研究成果はどうだろうか。
アトピーの特効薬が出たという話はまだ聞かないが、
研究成果が待たれるところである。

考えさせられます!
(2002-04-20)
藤田先生の本は寄生虫の事を知らなくても読み物として面白いのでお勧めです。この本はひとつの問題を提示してさらに補講として結論と体験談がかかれてます!寄生虫というと敬遠してしまうけど内容は身近なものばかりです!

過激な清潔は体によくない
(2001-11-22)
過度に清潔な生活を求めすぎると、逆に免疫力を損なう可能性があるという聞き捨てならない警告の本です。
「子供のうちにかかっておくほうがよいと思われる感染症」という表があり、
1 はしか
2 みずぼうそう
3 おたふくかぜ
4 風疹
5 EBウイルス感染症
6 A型肝炎
の6つがあがっています。どの病気も、子供時代にかかるとたいしたことはないのに、大人になってから初めてかかると症状は一変して重く、重大な後遺症が残ったりする。だから、子供のうちにかかっておいたほうがよいのだというのが藤田氏の主張です。
このうち私達の耳に聞き慣れないのが、EBウイルス感染症です。
EBウイルス感染症は、伝染性単核症、キッス病とも呼ばれていて、かつては成人日本人のほぼ100%が感染していた。清潔になりすぎた現代の日本には、このウイルスがほとんどいなくなってしまった。幼児期にかかるとほとんど症状がでないで終わってしまうのに、免疫のない若い男女が海外でかかってくると、高熱、リンパ節や肝臓の腫れなどの症状が出る、でもこれは普通は1ヶ月で治癒。中年になって初感染するともっと重い。慢性疲労症候群と似た症状が半年以上も続き、しかも8割以上の患者に精神神経症状がでるとのこと。
これを読んで、私はこの病気が、鬱病、更年期障害、ノイローゼなどと間違われることもあるのではないかと思ってしまったのでした。

