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角川書店
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城山三郎を偲ぶ
(2008-06-29)
なるほど城山三郎とはそういう男だったのか…というのが
読後の感想である。
かって城山は軍国少年で、志願して軍隊に入った。しかし
そこで見た海軍組織の腐敗や海軍精神や理念とは掛け離れた
上官の腐敗した精神に幻滅し、そこに「組織悪」を見出す。
かくして三島由紀夫とは正反対の男となって文壇に出る。
城山曰く、戦争に行った事もなく、軍隊に入ったこともない
三島が国防や戦争を語ることに違和感を感じると言う。
まさしくその通りだろう。
私は確かに、三島由紀夫の憂国の精神は日本にとって必要なものだったと思う。
しかし、城山三郎のこのような目線も、確かに日本に必要なものであると感じた。
結論は、とかくこの世は難しいということである(笑)
本書は様々なエピソードを紹介して、城山三郎の側面を紹介する。
気軽に読めるエッセイ風の文章である。
著者の城山三郎に対する敬愛が感じられる一冊である。
一読をお薦めしたい。
以下に目次を示す
・特攻は志願にあらず
・音にこだわる
・三島由紀夫批判
・大岡昇平への傾倒
・絶対に形の崩れない男
・悪名の系譜
・戦後余生への出発
・生涯の師、山田雄三
・「仁義なき戦い」との接点
・夫人が泣いた「生命の歌」
・原基としての父親
・喜劇は続く
・つまづいた人に惹かれる
・「横光利一は田舎ものです」
・情報に振りまわされないために
・革命児を描く
・受難の背景
・『大義』の著者の悲しい運命
おわりに
解説 世代をこえよ昭和体験 澤地久枝
城山三郎さんを悼む―文庫版あとがきにかえて

