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講談社
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カスタマーレビュー ![]()
読書の幅を広げることができる1冊
(2008-05-13)
「読書術」とタイトルについていますから、本の選び方、読み方ではあるのですが、その中でも「この本を読んでいると話すことにより、他者からどのようなイメージを持たれるか」という点に特に着目されている内容ですね。
ファッションでは「こんな風に見られたい」というイメージを持って洋服を選ぶことはできるけど、本に関しては何も考えずに選ぶ女性を多く見かけるという著者の見解は、私自身にあてはめると確かにそうだと思いました。こういった「このような人間に見られたいからこういう本を読む」という発想で本を選ぶことはほとんどありませんでしたし。
本書は女性誌で連載されていたものとのことですが、林真理子、山田詠美のような女性から絶大なる支持を集めている著者のみならず、白洲正子、須賀敦子、塩野七生といった「流行りか否か」ではなく、真に歯ごたえのある著者を取り上げている本書の内容は、話題性を重視している印象のある女性誌の連載(私はそういうのも嫌いではありませんが)の中では珍しく、大変画期的であると思いました。
私自身、白洲正子、須賀敦子の本は目にしたことがありますが、読むのにかなり高い知識レベルを要求され、とても「内容を理解できた」までは到達せず、しかしその「知的な空気」を感じることはでき、「理解したい」という憧れに近いものを持ちました。
それまでライトノベルや軽いタッチのエッセイばかりを読んでいた女性にとって、読書の幅を広げることができるいい本であると思います。

*書評としても楽しめました!
(2007-08-14)
「林真理子はなぜエッセイストとしてうけるのか?」とか、
「海辺のカフカ」と村上春樹をどう評するか?」とか、
ふだん本を読むなかで、あまり考えない視点から、
それぞれの本や作家の位置づけを考えさせられました!
書評としてもなかなか楽しくよめました!

ファッションのような読書。
(2007-06-07)
女性誌に連載されていたものを単行本化したもので、基本的には女性向けに書かれており、難しい言葉もほとんど使っておらず、読み易い。
タイトルの「悪」とは、道徳的な悪という意味ではなく、「戦略的に、あえてそうする」という意味で用いられている。
つまり、周りから知的に思われたいのであれば、好きな本だけを読むのではなく、知的に思わせるためにあえて本書の中に挙げられているような本を読め、ということだ。
著者は、服装や髪型については周りの評価を得るためにとても気を遣うのに、普段読む本については全く気を遣わない人が多いことを驚いていると書いている。
確かに、服装等からその人の趣味嗜好、性格、考え方等を(実際にそうかどうかは別として)自然に受け取ってしまうのと同じで、「どんな本を読んでいるか」というのも、その人の考え方等を判断する上で重要な要素になっていると言える(もちろん全く本を読まない、というのもその一つだと思う)。
そういう意味で、「どんな本を読んでいるか」は、ファッションと似ているという著者の考え方は正にその通りだろう。
「ダサい」本を読みたくないのであれば、一度こういう本に目を通しておくのは有意義だと思うし、「周りの目なんか関係ない、好きな本だけ読むんだ」という人は、こんな本を読む必要は全く無い。
ただ、この本を読むこと自体が知的に見えるかどうかは個人的には疑問符がつく・・・

無防備に自分の趣味を語ってはいけない
(2006-12-21)
作家は誰々が好き、と発言するなら、相手が自分に対してどういう反応を返してくるか計算してから言いなさい。ということがメイン・テーマです。これに沿って、この本を読む人はこんな風に思われる、とさまざまな本を紹介しています。
確かに福田氏の言うとおりで「××を読んでいる、聴いている、××が好き」という発言一つで学校や職場での評価が変わってしまいます。そう考えると、自分の趣味を明らかにすることはなかなか怖いことでもあります。この本に書かれてあるようなしたたかな視点は自分の身を守ります。
とはいえ、例えば白洲正子を読んでも、いまどきの日本でその価値が分かる人などほとんどいないのではないでしょうか。誰でも知っている本やマンガを読んだ上で、こういうものも読んでおくと、得点が高くなると思います。教養人になるのはけっこうですが、一般社会から浮いているのは単なる「悪い」オタクです。
小説については、宮部みゆきを読んでもあまり知識人としては評価されない(というか福田氏自身が評価しない)ようです。自分は単純に宮部作品が好きなので、これは少し残念でした。まあでもエンターテインメントなので知識人うんぬんとはあまり関係ないと思いますが。
この本はブックガイドとしても使えます。例えば江国香織などこれまで読もうとも思いませんでしたし、グリシャムよりできるらしいスコット・トゥローなどはこの本で知りました。
ただ、この本に書いてあることをそのまま振りかざすのは単なる鼻持ちならないイヤミ野郎で、それこそスマートであるべき「社交」の精神に反します。
それだけは気をつけようと思います。

抱腹絶倒の読書論
(2006-09-17)
もう最初から最後まで大爆笑です。
読書術とは言っても、読書の方法についてはほとんど書いてありません。
この本の目指すところは、「社交的な」読書についてです。
これはすなわち、どのような本を読んでいることが自分にふさわしいのか、もっと言えばどのような本を持ち歩いていることが自分にふさわしいのかを考えよう、というものです。
そして、服やカバンなどのファッションには気を遣うくせに、なぜ持ち歩く本に気を遣わないのか、と読者に語りかけます。
こうした著者の主張は、どんな本を読んでいるのかということがそのままその人の内面を明らかに表してしまう、という考えに基づいています。
だから、外見を着飾るのと同じように内面も着飾っちゃおう、というわけです。
この発想は面白い。
外見に惑わされずに内面を見ろ、なんてことをよく言いますが、その内面も意識的に作り上げようというのです。
まさに「悪の」読書術ですね。
なお、この新書は女性誌に連載した記事をもとに編集したものなので、基本的に女性を相手に語りかけるような文章になっていますが、男女を問わず非常に楽しめる本だと思います。

