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講談社
カテゴリー:Book
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発売日:2002-12
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カスタマーレビュー ![]()
言葉と世界の霊性
(2004-12-16)
なんでこの二つの言葉がタイトルとして並べられているのだろう、とまず疑問に思うが、途中ぐらいまで読めば納得できる。言葉に霊的な力をみとめる観念といわゆる「あの世」のヴィジョンをめぐる、思想史的なエッセイ。あるいはもっと著者の論旨にそっていえば、世間一般の言葉では表現しきれない言語以上の「言葉」をめぐる省察と、日常とは絶対に「他」なるものとして感ぜられる「世界」へのあこがれと語りの探求。扱われる人々は近世〜近代文学から日本民俗学へ、というような顔ぶれだが、著者の基本的な問題意識は国文学のそれであると思う。いや、さらに根源的なところでは、川村湊というもの書きの、言葉と死後の世界への拘泥があるのだけれど。
本居宣長と上田秋成の論争からはじまり、柳田國男の他界観についての記述でおわる。というか、柳田と折口信夫と南方熊楠の霊魂観を比較検討し、南方のそれにわりと好意的な評論をして幕を閉じる。ここら辺、なかなか楽しかった。柳田・折口の霊魂・他界観はけっこうよく知られているが、南方か。民俗学者にはちょっと書きにくい新鮮な文芸であった。

