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講談社
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カスタマーレビュー ![]()
あえて 指摘します。
(2006-07-09)
かなり がんばった取材をして 被差別の問題に食い込んだ
し 多分 把握しているけど 書けない噺が まだまだあるんだろうな
という点は評価しますが
被差別 同和というところ出てきて 利権を握り
弱みを握られたか どうかはわかりませんが スタンスを変えて
自民党に移り 被差別 同和という接点から 今度は在日という筋に
取り込んで いろんな形で 利権を通じた関係となりますから 日朝国交
正常化なんて 結局は利権を通した接点からの 要請で始めたもの
そして 川砂とか 天然資源の利権 賠償金のピンはね狙いで
?それが日本人にとっていいか 悪いかは 別問題で 奇麗事ではありま
せん。だから 拉致被害者へのあんな発言もできるのです。
ハンセン病も似たようなもんでしょう?
ハト派的ポーズもたまたま その利権と接点が無かっただけ あれば
どうかは わかりませんよ
著者には ある意味 野中サンのこの辺が わからなかったようですが
このように考えれば 説明が付きますよ ノンフィクションなんだから
思想信条はわかるけど 思い入れは切らないと

顔にあざのある女
(2006-01-28)
遊郭で顔に火傷を負った女と出会うシーンは何度も何度も読み返した。「あの人は必ず偉くなる」という女の言葉の凄みと悲しさが染みた。当時まだ貧しかった日本という国の情景が浮かんでくるようだ。本書は野中という人物を決して善人には描いていない。野中氏本人が執筆した「老兵は死なず」のちょうど裏面史にあたるような内容だと思う。親や姻戚関係に支えられて子供の頃から何の苦労も知らないようなボンボン二世三世政治家が「次期総理」などともてはやされ、庶民や社会の底辺に棲む者たちの苦労などどこにも存在しないかのようなこの国では、今この時も年間4万人近い人が自殺する。本書を読んで、貧しかったこの国の底辺から闘って闘い続けてのし上がり、火傷の女のような底辺の人々のことも視野から消さなかっただろう野中を何となく好きになった。

戦後の被差別、政治の歴史、裏社会がよくわかる
(2006-01-27)
いろんな読み方ができる本。影の総理と呼ばれた政治家・野中広務の誕生から政治家引退まで。作者は元新聞記者だけあって、野中に対する距離感は一定で、いい所は正直に褒め、エグイところはそのままエグく書いてあるが、書き方に悪意を感じない。作者は複雑な野中という人柄に惹かれて、惚れているのだろう。政治って要するに人間関係。駆け引き。時に突然失脚したり、好転したり。国政といっても、会社と同じ。
国鉄職員から町会議員、そして国政へ登りつめる野中。
人の弱みがわかる男。仕事ができる男。部落出身――という消せない出自の事実に、足下を救われたり、逆にバネとしたり。
私が野中に対して抱いていた、悪徳政治家というイメージはだんだん覆されていく。不正が許せないまじめな性格だとわかる。
保守→革新→保守と歩んできた経過は知らなかった。野中は常に敵対するふたつの陣営の境目に位置する。だからこそ、交遊関係も広く、後には裏情報を仕入れるパイプを築いていく。野中が主人公だが、歴代の与野党政治家の経歴や人柄がわかる裏話がぎっしりで飽きさせない。現在放映中の小泉劇場の序幕。
田中角栄、同和利権のからくり、公明党、裏金、北朝鮮、共産党、ヤクザの影。耐震偽造事件にも繋がる、公共工事のからくり。金!金!金!今にいたる経過がよくわかる。ますます政治には目が離せない。
人は望んだら、どこまでも高みに登れるようで、そうではないようだ。天井がある。だがその人それぞれの役割、課せられた使命というものがあるのですね。

一人の人間の生き方として読む
(2005-12-11)
この本、読み方は色々できる。地方政治、ポスト55年体制の国政変動、企業と政治、政治家個人の関係、どの視点から見ても面白い。こうしたテーマについて、マスコミのタブーである被差別部落問題をベースに置きつつ突っ込んだ取材を敢行したこと、それだけでも価値は高い。
ただ私は、弱者の地位にありながら逞しく生きる人間として野中を知ることができたことこそ、一番の収穫であったと思う。特に驚いたのは、差別と闘い続ける彼の人生の中で、差別をカサに利権にしがみつくことには(本書の見た限り)賛成していないところである。
被差別部落問題について、野中は部落に特別な処遇を施すことではなく、部落の自助努力の必要性を常に強調する。このことは彼自身の生き方そのものだったのではないだろうか。この本を読んでそう思う。
政治家野中の情報戦の逸話には背筋の凍るものがある。そうした政治的権謀術数はともかく、被差別者としての地位に負けず、それを逆手に取ることもせず、一人の人間として強く生きる彼の気概には脱帽である。

人間の業がもたらす疲労感
(2005-10-16)
この本の執筆、出版にあたり野中氏の身辺は、心を痛めた人が多いだろう。
「部落」という烙印を受けたかのように感じる本だったからだ。
人間の業がもたらす、止まることを知らない渇望。
その業が1冊に詰まっていて、読後疲労感は大きい。
野中氏自身が書いた『老兵は死なず』『私は闘う』の根本がこの本に流れているように感じた。
自身の生い立ち、政界の変貌、時代に流されまいとした独りの老人が、時代に取り残された淋しさを感じる1冊だった。

