

アイテム詳細
講談社
カテゴリー:Book
セールスランキング:283381
税込価格:¥ 1,785 (定価:¥ 1,785)
1500円以上国内配送料無料(一部例外あり)でお届けします。
ポイント:17 pt
発売日:2004-08-06
通常24時間以内に発送
※「アマゾンのカートに入れる」ボタンは、この商品をアマゾンのカートに追加するものです。気になった商品をカートに追加しておき、後で購入手続きをすることができます。

この商品を買った人はこんな商品も買っています。

カスタマーレビュー ![]()
正直、かなり重たかった
(2008-10-07)
まず、映画はがっかりさせられることを嫌というほど知っているので、見ていない。
作品も、実は気が重かったのだが、何となく日本人の責務として読まなければならないような気がして手にとった。実はかなり前に、別の目的で靖国神社の資料館を訪れた際、回天の本物を見ているのだ。はっきり言って、現代の人間はまず入れまい。私は女性で平均的な体格だが、無理なような気がした。ついでに書くが、ゼロ戦も、下から石を投げても穴があきそうな感じである。
横山作品は「半落ち」に見られるように、ちょっとお涙ちょうだいな感じがしてあまり好きではないのだが、この作品は違った。悲しみにももちろん引きずられるが、私の場合はそれ以上に、こんなものを考え出した者への怒りの感情が強かった。
読後、しばらく気が晴れない。

心が痛む
(2006-12-18)
戦争映画や、特に特攻隊の本などを読むたびに思います。
近いうちに必ず死ぬと分かって生きるって
どんな気持ちなんだろう。
毎日死ぬ為の訓練をして、
自分の夢も好きな人との未来も全て諦めなければならないって。
主人公は、死ぬ理由を探します。
お国の為、好きな人を守る為、友の敵をとるため・・・。
建前の理由はたくさん見つかるけど、
主人公が見つけた自分なりの理由を知った時、
胸がつまりました。
感動とか辛いとかじゃなくて、
しばらくは何も考えられないくらい心が痛みました。
忘れてはいけない事実だと思いました。

いたたまれない
(2006-09-24)
甲子園優勝投手であるにもかかわらず、その後訓練中の怪我もあり投げられなくなる、ちょっとした誤解がもとで特攻を志願せざるを得ない状況に追い込まれる、敵陣に攻めるはずがそれができなくなる、なんと不運な人生であったろうか。いたたまれない思いを起こさせるに十二分だ。

映画を見る前に読んでみました
(2006-08-17)
9月に映画が公開されるので、その前に読んでみました。
警察モノとは全く違う横山秀夫作品なのですが、細かな心理描写は筆者らしいと感じられ、お盆休みの間にノンストップで読み終えました。
あらすじは、甲子園の優勝投手であった主人公が大学で肩を壊し、それでも投げることをあきらめずトレーニングを続け希望の火が見えてきたときに、戦局の悪化によって野球が禁止になり、学徒動員され回天の特攻隊員に志願し、敗戦を予測しながらも死に自分の使命を見つけて散っていく、というものです。
人間であれば誰でも死にたくはない、しかし死ぬことが使命の特攻隊員としての心の葛藤が見事に描かれていると思います。
映画でそれがどの程度伝わるか楽しみです。

反戦・平和への祈り。横山秀夫の原点を垣間見る。
(2006-05-11)
横山秀夫といえば、今をときめく警察小説の第一人者である。
’02年『半落ち』が「このミステリーがすごい!」国内編で第1位となり大ブレイク。その後も出す作品はほとんど「このミス」ランキングの常連で、いまや日本のミステリー界をリードする存在である。
そんな著者が、ミステリー作家として世に出る以前に、本書の元になる作品を書いていた。’96年発表の『出口のない海---人間魚雷回天特攻作戦の悲劇』である。この本は作画を『語り継がれる戦争の記憶』などのコミックを描いた三枝義浩が担当したマガジン・ノベルズ・ドキュメントと呼ばれるコミックスだったようである。本書はその全面改稿版だそうだ。
甲子園の優勝投手、並木浩二は、大学入学後、ヒジの故障を克服すべく、<魔球>の完成にすべてをかけていた。しかし、時代は並木の夢を、大きな黒いうねりの中にのみこんで、翻弄する・・・。太平洋戦争が始まったのだ。戦局の悪化による「学徒出陣」で海軍に入り、やがて “回天”特攻隊に志願する並木。そこで彼を待ちうけていたのは、真っ暗な“出口のない海”だった・・・。
戦争という過酷な状況下にあって、そのうえ、「国を、愛する人を、家族を守る」ために人の命そのものが武器である“回天”特攻隊員という‘先のない’運命にありながらも、<魔球>の完成を最後まであきらめない並木の姿は感動的である。戦争を「ああいう時代だった。時代が悪かったから仕方がない」だけでは済まされないものを感じた。
終戦から数十年経ったが、当時の記憶も記録も決して風化してはならない。
著者は’95年にも広島の原爆をモチーフにした感動のノンフィクション、『平和の芽---語りつぐ原爆・沼田鈴子ものがたり』を著しており、この時期の著者が反戦・平和への祈りに傾倒していたことがうかがえる。
本書によって読者は、ミステリー作家としてブレイクする以前の、横山秀夫の原点を垣間見ることができる。

