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講談社
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カスタマーレビュー ![]()
自分で推理してみたい方への最高のプレゼント
(2008-11-15)
本作は、ある作家の殺人事件を巡り、
3人の被疑者の心理描写と、犯行を決意してもおかしくはない動機の所在が、
それぞれの1人称の文体でじっくりと描かれます。
この辺は恋愛を巡る切なかったり苦かったりの経験等も語られていて、
なかなか読み応えがあります。
もっとも神林貴弘だけは終始気持ち悪く思えてなりませんでしたが…。
そして真打登場=東野作品にお馴染みの加賀刑事です。
相変わらずの鋭い着眼に基づくアリバイ崩しで、
おざなりに済まされようとしていた事件の解決が一気に進んでいきます。
しかし…、真犯人は誰だったのか。
著者はメモを取ってじっくり推理を楽しんでもらうことを意図して、
本作を執筆しておられます。行き届いたサービス精神です!
反面、私のような、すぐ答えを求める怠惰な読者はお呼びでなかったようです(涙)

3人の犯人
(2008-08-07)
小説の構成が斬新。3人の視点で、かわるがわる物語が語られる。そして、容疑者が皆一様に「わたしが彼を殺した」と、言うのだから。
前作?「どちらかが彼女を殺した」よりも推理レベルがアップした感じ。それぞれの思惑とか心情とかが 相俟って、内容的にも前作より楽しめる。3人の言葉の中に隠されていた真実が次第に見えてくる。
読後、あなたはちゃんと真相を語れますか?

前作よりもレベルアップしたフーダニットの本格推理小説がここに!
(2008-06-02)
本書の装丁は緑の表紙に何本かの白いゆりの花が束ねられており、なかなか美しい。東野氏が勝ち取ったといわれる直木賞受賞作『容疑者Xの献身』の表紙装丁も、黒の表紙の赤い薔薇というコントラストで心を揺さぶった。たしか装丁は作者自身が選定しているということだから、かなりのこだわりをもっているのだろう。むろん両作品の装丁の関係性を多くの読者は意識することはないであろうが。
本書のような読者に犯人探しを課す作品は前作『どちらかが彼女を殺した』に続いて二作目だ。容疑者は一人増し3人になる。しかし私はその容疑者の一人は当初から犯人ではない(いやあってほしくない)と思いながら読んでいた。その結果は各々の読者に委ねることにするが、前作が大学院修士課程レベルであれば、本作品は間違いなく博士課程レベルの高い質を誇るものだ。丹念に読んだが、犯人は絞れず「解説」を読んでも分からないという締まりのない閉じ方だった。とはいえ、それは前作で体験済みであるので、さほど驚かない。本書を読み終えて、即座に犯人のめぼしがつき、かつそれを論理的に説明できた読者は少ないのではないか(私自身の負け惜しみを含む)。作者のいわば容赦のない要求がかえって痛快に思えた。
本書は加賀恭一郎シリーズの一作品に数えられている。今回も彼の地道な捜査とそれに基づく緻密な推理能力に感嘆した。しかし彼の登場は190頁以降で、「加賀百万石の加賀です」というセリフとともに登場する。大学生時代を描いた初登場作品『卒業』では二年連続して剣道の学生チャンピオンになっているが、その後の作品ではあまり言及されていない。刑事としての高い捜査能力は『眠りの森』や『悪意』といった諸作品から明らかである以上、彼の人間としての素性をもっと知りたいと私は思っている。ということは、ひとまず『赤い指』を読む必要があるか。「フーダニット」の世界を自ら堪能できる貴重な作品であった。

犯人がわからなかった
(2008-02-10)
私は解説を読んでも犯人がわからなくて、インターネットで調べてやっとわかりました。
インターネットがない人はやきもきするだろうなーと思った。
分厚いから読み直す気もしなかったし。
でも面白かったです。

袋とじを読んで犯人が分かった
(2007-12-25)
『どちらかが彼女を殺した』につづく犯人究明型小説。『どちらかが〜』では
なんとか犯人を解明し、意気込んで本書に臨んだが撃沈しました。途中で気に
なっていた点や、気づいたこと等はラストに近づくにつれ全て指摘され、気が
つけば手の内ゼロの丸裸。最後に加賀刑事が提示する事件真相に至る重要な
物証は、解答を読んだ後では『なんで気がつかなかったんだ、俺の馬鹿』と
いう気持ちと『そんなのあり?』という複雑な気持ちに。しかし、前作も
そうだが、解答へのヒントはラスト直前にまとまって示されている。そのヒント
の裏づけに本文をめくり返すことはあっても、ヒントそのものを探して読み返す
必要があるわけではない。そうした点で読者に親切な構成なので、難しいと思って
敬遠する必要もなく、気軽に手に取ることが出来る作品。登場人物の心理描写も
面白い。オススメです。

