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弘兼 憲史

講談社

カテゴリー:Book

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税込価格:¥ 560  (定価:¥ 560)

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発売日:2008-10-23

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カスタマーレビュー

リアル!  (2008-12-31)
現実にあった、松下と三洋電機の企業合併を先取りしたかのような、
初芝電産と初芝電子部品との攻防が始まります。

3万人規模の長巨大企業も動かすのは人。
社内政治に負けた怨念と初芝電子を大きく育てたいという野心が、初芝電子社長楠本に初芝グループからの独立を促します。

やっぱりおもしろい、社長編スタートです。


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社長としての手腕はこれから  (2008-12-10)
 社長付と言うことで、三人の女性秘書(南村(老舗のお菓子屋さんの娘)、多田(体育会系ゴルフ部)、神奈川(老舗の佃煮屋さんの娘、元外務省勤務、ヌンチャクの使い手))が登場し、それぞれの個性で島社長と絡む。
 また、謝君が万亀会長秘書として登場する。
 企業のトップと秘書の関係って、およそ、こんな感じなのだろうか。まあ、そんなわけないですよね?

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ついに行き着くところまで行ってしまったのだろうか  (2008-11-28)
島耕作シリーズはずっと愛読しているが、ついに社長まで行ったかと感慨深い。本書を読むと、すでに島の物語が弘兼氏の持つ想像力から逸脱して、本格的な経済物語の域にまで達していることが見て取れた。たいへんよく取材され、日本の経済状況や大企業の文化をきちんと盛り込んでいる。

では、面白いのかと問われると、長年の愛読者としては評価が難しい。

これまでの物語の基本的な構図は、「島はいくつもの窮地に追い込まれるが、持ち前の倫理観や人望で重要人物に、男性的な魅力のおかげで女性に、あるいはその人格のまっすぐさが呼び込んだ幸運によってすんでのところで救われる・成功する」というものであった。だが、ここで島が頂点に上り詰めることで、当然のことながら、「引き立てられる」という部分が薄くなってしまった。また、「不思議ともてる」という部分も、大企業のトップで、しかも独身であるのだから意味をなくす。島耕作の物語は、リアリティーのある企業文化の描写と、会社と生活に埋没する大人のためのファンタジーの2つの要素が揃っているからこそここまで支持を得てきたのであるが、ファンタジーの部分がこの巻から描きづらくなっている。そのぶん、物語のワクワク感が半減した。

今回はライバル韓国企業のトップからその人格を認められるシーンがそれに近いが、まさかライバル企業のトップである島を引き立てることはあるまい。これまで島の魅力を倍加してきた1つの要因が「ジジイ殺し」の部分である。私たちは、島が魅力的な人物から気に入られるシーンで、まるで自分がひとかどの人物から認められたような高揚感を覚え、興奮する。だが、この章からはそれが通用しなくなる。魅力的な女性から気に入られるほうの手法は社長になっても相変わらず独身である島においては普遍であるが、それすらも「もてて当然」という地位になればもう意味がない。ファンタジー性を形作り、島を魅力的に見せてきた2つの柱を失ったのだから、これからはそれに変わるものが必要となるはず。おそらくこれからは物語自体の面白さで勝負していかねばならないのだろう。

だが、今回、順調すぎるM&Aが描かれているのみである。何か「大変なこと」が起こりそうな予兆などもない。以後、順調に出世した有能なサラリーマン社長の奮闘記が描かれていくのだろうか。もっとおもしろい企業小説は巷にいくらでもある。また、ワクワクする体験談もたくさんある。もしかしたら、島耕作シリーズは止め時を間違ったのかもしれない。

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