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新潮社
カテゴリー:Book
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発売日:2008-07
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カスタマーレビュー ![]()
作者の大切にするものが感じられた
(2006-01-22)
戦争は人間を極限に追い込む、戦地に赴いた経験がなくてもそれぐらいは分かる。しかし頭で分かっていることと、身体で経験したことはまったく違う。この作品を読んでいると改めてそう感じる。
彼の戦記物の主人公は、戦闘のまっただ中にいるわけではない。しかし死は常に隣り合わせに感じられる環境だ。そんな緊張と諦観に支配された日常で、周囲に頽廃していく戦友たちを見ながら、正気を失わずに踏みとどまっている。彼がそうできる理由はどこにあるのだろうかと考えると、それは主人公(作者)が持っている尊厳とか矜持なのではないかと思える。生き延びたいという気持ちとは別に、誰に指摘されるからでもなく、大切にすべきものがある。かれはそう訴えているように思えた。それは舞台が戦後になった作品でも変わることはなかった。

