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新潮社
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カスタマーレビュー ![]()
日本外交の課題、湾岸戦争を冷静に振り返りたい方にお勧め
(2007-04-20)
・『ウルトラダーラー』で時の人となった著者。以前にはどんな著書があるのだろうか?と探して見つけたのがこちら。
・湾岸戦争で1兆5000億円も資金協力をしていながら世界の誰からも感謝も尊敬もされなかった日本の外交敗戦がよく分かった。官僚機構(大蔵省と外務省)の偏狭なセクショナリズムが国家の存亡を危うくしていると。現在続いている省益争いに、一国民として無力感にも駆られた。
・前述は様々なところで言い古されたことだが今後のヒントになる要素も多々あった。1.羅列するが「代表なければ課税なし」=「政策決定への参画なくして、一方的な財政貢献なし」の原則。2.とはいえ、軍事オプションを持たなければ日本外交の十全の力は発揮できない、は短絡的だと。イラク機のイラン飛来事件がアンチテーゼになる。「耳の長いウサギ」戦略。3.英老外交官の言葉「常に米国にイエスを言い続けるのが職務であり、義務だ。しかしそれだけなら誰でもできる。外に向かってはあたかも同盟国に立ちはだかり諫言し、時に要求を拒むように見せること」

排除せよ、二元外交
(2003-11-22)
湾岸戦争時に国内的制約から人的貢献を行うことがでなかった日本。しかし、多国籍軍の作戦行動を可能にしたのは日本が拠出した90億ドルであった。国民一人当り1万円に相当する負担をしながら、同盟国アメリカ及びクゥエートから感謝されなかったのはなぜか。
米国ですら得られないような重要情報をイラン等から入手する日本人外交官の活躍があった反面、霞ヶ関では大蔵省(当時)が正規の外交ルートから逸脱した対米交渉を行っていた。日本国としての意思統一が遅れた結果、巨額の資金拠出も効果は半減した。
第二次世界大戦という負け戦を日本が始めるはめになったのは軍部による二元外交の果たした役割が大きいが、殷鑑遠からず。1991年の敗北も大蔵省による二元外交の弊だと著者は主張する。日本外交を考える上で必読の一冊。

丹念に書き上げられた労作
(2001-12-12)
ノンフィクションであるが小説のようにドラマチックに書かれて
おり、著者の感性は通常のジャーナリストというよりも小説家に
近いのではないかと感じた。
文章は無駄がなく、時間をかけて練り上げられている。構成も多
角的だ。
外交交渉が誰によってどのようになされているのかという一般人
にはなかなか伺い知ることができない舞台裏を見せてくれる貴重
な作品で、日本外交のあり方を考えるきっかけを与えてくれる。
それ以外にも湾岸戦争、中東情勢、国際関係など様々な情報が満
載されている。NHKの特派員という立場で取材ができた強味は
あろうが、その点を除いても著者の並々ならぬ力量が感じられた。

一九九一年日本の敗北
(2001-11-15)
私の中で、湾岸戦争のときに派兵せずにお金だけ出した事が果たして何の意味を持ったのか、心のどこかで疑問に思っていました。派兵問題を含め、色々な意味で湾岸戦争についての奥を知り、回答を得られたような気がします。今回、報復という形ではありますが、同じようなことが起こっています。これを機に、中東について考え、私達日本人がどうあるべきか、どのような態度でいるべきかを考える良いきっかけになる本だと思います。

