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新潮社
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カスタマーレビュー ![]()
これぞ不朽の名作と呼ぶに相応しい
(2008-06-06)
本書を読んだ者は、魔法のような文章を体験するだろう。そして驚き、感動し、楽しむことになるだろう。間違いなく凄い名著である。
魔性の[フェルマーの最終定理]もついに人類に屈した。20世紀も終わろうかという頃になって、ワイルズという一人の天才が、コツコツと25年間かけて証明に成功したのだ。実に素晴らしい。
ところで、私は、それがどんな証明なのか知りたくて仕方がなかった。
しかし、この証明が500ページを越える大論文で、しかも数学の最先端の知識がギュウギュウに詰まったものらしく、我々一般人はそのエッセンスを汲み取ることすら難しいという。
本書は、そのフェルマーの最終定理(最終予想だったが)を、ワイルズが証明するまで、またフェルマーの最終定理をめぐる歴史のお話や逸話、そしてワイルズの証明に寄与した多くの数学者の物語と、ワイルズがどのように証明をしたのかを、実に平易な文章で説いてくれるのだ。非常に難解な話題なのだが、中学1年生の数学をマスターしていればついていけるのだ。そしてワイルズの証明を、理解とまではいかなくとも、そのエッセンスを多いに汲み取り、味わい、気持ちを共有することができてしまうのだ。
まさにサイモン・シンの魔法である。
とにかく、なんといっても面白い。そして「訳者が訳しながら涙した」といわれる感動まで詰まっているのだ。信じがたいことに、これは誇張ではない。実をいうと私も読みながら涙をこぼしてしまった。
まさか数学の本を読んで、感動のあまり涙することになるとは思いもしなかった。
改めて主張する。これは凄い名著である。これほどの名著にはそうそう出会えないと思われる。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。心からそう思える1冊だ。不朽の名作と呼ぶに相応しい。

面白いです。
(2008-04-16)
数学者になればよかったと思うほど面白いです。
ごみ処理の問題と同じくらい難しい問題がたくさんあることを知りました。

文学書としても香り高き逸品
(2008-04-13)
語り尽くされた感はあるが、自分なりに本書の感動の源泉を抽出してみると、こうなる。
1) フェルマーの最終定理という、問題そのものは判りやすいが、解決に至るまで、広く深い数学的問題に根を広げている難問を、自分のような素人にでも「判ったような気にさせる」ことができる、その記述スタイルと構成。実際、本書読了後、フェルマーの最終定理についてはなにもかも熟知してしまったかのような気分になるが、実際、ワイルズの証明を目にしたら、卒倒してしまうだろう。つまり、異次元の仮想の読書世界に、読者を誘ってくれる魅力。
2) とりあげたテーマが良かった。他にも数学の未解決の難問はいくらでもあろうが、本書を読むと、たった一つの数学上の問題を証明するために、300年を超える歳月をかけ、様々な国の様々な人間が少しずつ貢献する。そして、ある一つの偉大な達成をする。現在、これほどまでに多くの人間が、人種や国籍や主義主張、宗教の違いなどを超えて、たった一つの目的に向け、邁進することができるであろうか? 身近なところでも、たとえば、地球温暖化問題という、これからの人類の未来を大きく左右するかもしれない課題でも、いまだに、さまざなレベルで異論が渦巻いていて、情けない限りである。原水爆の全面禁止とか、貧富格差の是正とか、とにかく、フェルマーの最終定理の解明よりも簡単だと思われるにも関わらず、解決の端緒も見えない問題があまりに多すぎる。そういった中で、様々な先人の業績に上に証明を完成させたワイルズまでの永い道程は、感動を覚えずにはいられないのである。
3) 谷山豊を、ガロアなどと同列の、「夭折した若き天才詩人」的数学者として描写していること。許嫁の後追い自殺に言及する下りも、決して、通俗ロマンに堕していない。それどころか、第5章冒頭、盟友・志村五郎との本の貸し借りを巡る出会いの下りは、東大仏文科における、小林秀雄と今日出海との出会いを連想させる、きわめて文学的な情景だ。手柄争いにまつわる、アンドレ・ヴェイユの問題に関し、ほとんど一刷毛で終わっているところも、良い。(ここら辺が、アミール・アクゼルとの大きな違い)

数学の歴史本
(2008-04-10)
フェルマーさんが残した難問
いわゆるフェルマーの最終定理についてと
この問題がどれほど数学の世界を
豊にしていったのかっていう本です。
たくさんの人に読みやすいようにか、
ほとんど数式は出てきません。
さながらフェルマーの最終定理を人物にたとえた
伝記って言うところですね。
どのような人に関わり、どのように解決されたのか
わかりやすく書かれています。
高校のときどのようにして
このわかりやすくも奥が深く難解な
この問題が解かれたのか知りたくてたまりませんでした。
こんなにわかりやすい問題なら自分にも解けるんじゃないだろうか・・・
なんて考えていましたが、高校数学すらなんとかぎりぎりだった僕が
なんて浅ましかったことか。
数多くの偉大な数学者たちの功績のおかげで
この問題が解かれ、今の世界があるんだと
痛感した一冊です。

傑作!
(2008-01-20)
数論の知識がなくても、ワイルズの発見までの道のりを劇的に、ドラマチックに共感できる。証明の矛盾を修復できた朝のシーンは何度読み返しても新鮮で、そして希望が湧いてくる。

