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中央公論社
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カスタマーレビュー ![]()
明治と昭和、8月に起きた二つのクーデターをつなぐ
(2005-07-08)
明治期、時代を牽引した合理的な巨大組織が、その近代化と成長の過程で非合理性を帯びていく過程を描く。その変容を社会や政治との関わりを通じてみていく。例えば、戦前の一時期、軍人の社会的地位は低下し、「東京の市電では、将校のマントや乗馬用の靴に付けている拍車が邪魔だとして乗客から嫌味を言われることがあったという。また、軍服を着て市街を歩くことを嫌がれる将校もでてきた」。単純にこうした事実に驚かされると思います。このようなミクロ、マクロの社会・政治の動きと連動して軍の変容が語られていきます。
著者は防衛大学校の現教授であり、軍事史に精通しています。また、いわゆる思想的な偏りはなく安心して読めます。著者の他の一部学術的な作品とは異なり、分は平易であり、わかりやすく、大変読みやすいです。この本を読んで、この夏、日本の近代軍事史に思いをはせるのも悪くないと思います。

時代を牽引した巨大組織はなぜ<反近代の権化>となったか
(2000-11-23)
テーマは「時代を牽引した巨大組織はなぜ<反近代の権化>となったか」であり、首尾一貫このテーマに沿って書かれている。日本の軍事史のスペシャリストである戸部教授の分析は鋭く、それでいて読みにくいということはない、まさに出色の一冊。個人的には陸軍の組織自体についての考察と陸軍の教育機関、派閥抗争に関するくだりが面白かった。

