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早川書房
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カスタマーレビュー ![]()
画期的な新薬を自分の患者に投与したときの症例報告
(2007-06-08)
脳の働きに興味があって、いろいろ彷徨っているときに手に取った。
惹句は「30年ぶりに目覚めた人は何をみたのか」である。
1930年代に嗜眠性脳炎という恐ろしい病気がアメリカで流行した。妙薬もないまま、流行は数年で収束したが、その後何十年も眠り続ける患者が多数残った。60年代後半に開発された新薬は、患者をこの長年の眠りから覚醒させたが、そのときに起こったいわば悲惨な出来事を本書は述べている。
小説でもドキュメンタリでもない。いってみれば、オリバーサックスが30台前半のまだ若い精神科医だった頃、画期的な新薬を自分の患者に投与したときの症例報告である。であるから、一般向けの書物とは到底いいがたい。総じて退屈である。しかし医者としての切実感はあって、それがこの700ページ近い大部を最後まで読ませる力となっている。
本書には20名の症例があって、映画になったレナードは、その患者たちの一人である。レナードは結局、薬が身体に合わなくて「目ざめて」かえって辛い思いをした。Lドーパという薬はしかし、いまもパーキンソン病の治療に使われているようだ。本書は感傷的な期待をこめて読むと肩透かし。その向こうにある何かを知りたいという向きにはお勧めできる。

超名作映画、レナードの朝につられて
(2003-06-13)
映画のレナードの朝が好きで購入。
映画では沢山の患者が写っていたが、各自に対する細かい描写はなかった。しかし、本では患者一人ひとりについて「入院に至るまでの経緯」「入院中の生活」「特徴」「L−dopa(エルドーパ)投与までの流れと決意」「観察日記」などが細かく綴られている。
映画ではドラマチックに描かれていた部分もあったのではないかと思うが本はほとんど報告のような形をとっている。
これを読むと、患者それぞれの症状は違うことや薬の投与量が違うこともよくわかる。しかし、その分すこし分厚目の本になっていて、1日で読むのは厳しいかも。読みごたえはあります。

これだけの人に劇的な人生があった
(2003-04-14)
映画の「レナードの朝」では、レナードに焦点が当たった描かれかたがされていたが、本書では患者たち一人一人の症状、病院での人生の一部が記録されている。嗜眠性脳炎という病気に冒されながら、これだけ多くの人に「めざめ」と「ねむり」の人生があったという事実に衝撃を覚えた。
なお、映画撮影時のエピソードも掲載されているが、ロバート・デニーロは、レナードを演じるに当たってあまりにも役にのめりこみ、撮影時以外でも脚がパーキンソン氏病であるかのように曲がっていたということだった。

オリバー・サックスらしい面白さ
(2001-12-06)
ロバート・デニーロ、ロビン・ウィリアムズが共演した映画「レナードの朝」の原作。脳炎後遺症により、何十年も眠ったような状態になっていた患者たちが、新薬によって眠りから覚めて・・・というサックス氏らしいノンフィクションです。サックス氏の他の著作同様、ディテールに富んで大変面白いです。

