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Jeffrey D. Sachs 鈴木 主税 野中 邦子

早川書房

カテゴリー:Book

セールスランキング:38688

税込価格:¥ 2,415  (定価:¥ 2,415)

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カスタマーレビュー

イースタリー著『エコノミスト 南の貧困と闘う』と併せて読もう  (2007-09-12)
貧困問題や経済開発に関心のある人にとっての必読の書で、出版された意義は大きいと
思います。しかしながら、理想主義に過ぎるという点は否定できないでしょう
(同時にそこが「売り」でもあるのですが)。

先進国が債務を帳消しにし、援助額を増やせば極度の貧困は終わらせられる、というのが
主な主張であり、先進国(主にアメリカ)の援助額の少なさと世銀・IMF等の援助政策を
批判しています。イースタリーも『エコノミスト 南の貧困と闘う』で世銀の政策を批判
していますが、その理由と処方箋がサックスの主張とは対立関係にあり、イースタリーを
併せて読むのと読まないのでは読後の感想に大きな違いがでることと思います。

世銀とIMFを同じミッションを持った機関であるかのように論じているところが
気になったのと、論点に対して本のボリュームがありすぎると感じた(ボリビア、
ポーランドのケーススタディは自分の業績の自慢話風)ので星1つ減点としました。

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地球上の貧困をなくすためには、われわれ一人一人が意識して行動していくことが、何よりも大切であると感じさせてくれる  (2007-07-29)
 本書は、ハーバード大学で、わずか29歳で博士号を取得した著者が、ボリビアのハイパーインフレに立ち向かって、それを見事に解決したことをきっかけに、貧困問題に関わっていく物語である。本書を通じて、地球上の貧困をなくすためには、われわれ一人一人が意識して行動していくことが、何よりも大切であると感じさせてくれる。さらに著者は、様々な現場を歩いてきた体験から、通説とは異なる対処法をいくつも示してくれる。
 例えば、貧困は、大国や多国籍企業が発展途上国の人々から経済的に搾取してきたことが原因とされている通説に異論を挟む。たとえば、バングラデシュの衣料工場の現場の労働環境は劣悪ではあるが、それでも女性たちの意識の変化や経済成長のきっかけになりつつあるのだとしている。

 また、長い歴史からみて人類の経済発展の度合いが異なっていたために、相対的に貧しい国が生まれたのだとも言う。つまり、貧困な国も経済成長はしているのだが、先進国に比べての成長度合いが異なっていたために相対的に貧困になったのだとする。

 とはいえ、著者は911以降のアメリカには徹底的に反対し、第二次世界大戦後の第一次大戦の反省から行われたマーシャルプランこそ、結果的に世界に平和と安定をもたらすものと主張する。
 そして、今のODAをGNPのわずかだけ増やすだけで、貧困問題も、人口問題も解決するのだと結論づけている。

 著者の体験に裏打ちされた提言がなされているだけに、実に説得力がある。
 副題にもあるように、われわれが力を合わせて行動すれば、2025年までに必ず貧困は終焉するのではないかと感じた。

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iPod nano (PRODUCT) RED Special Editionのとりもつ本  (2007-05-20)
iPod nano (PRODUCT) RED Special Editionで、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」を知った。そこから、ボノ(U2)の名前が記憶に残り、彼が序文を書いていることに注意を引かれて、本書を手にした。
たいへんまっとうな内容である。ボリビア、ポーランド、ロシア、中国、インド、アフリカ、それぞれの国の激変をサックスと一緒に体験し、2025年の貧困終焉が不可能ではないという気持ちになる。

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貧困を診断し、治療する  (2007-04-17)
著者が自ら国連に参画して練り上げたミレニアム開発目標に、自らアフリカに乗り込んで取り組む貧困削減プロジェクト。著者は決して、象牙の塔に篭って理想論を垂れ流す世捨て人ではありません。現場の実態と経済理論を踏まえ、病んだ経済を治療するための処方箋を提示する経済のプロフェッショナルです。

著者は、医学と経済学を比較し、経済学を学ぶ者に実践的な知識が欠けているとした上で、医師が患者を診断するように経済を診断するためのチェックリストを示します。そして、医師が患者を治療するように、それぞれの症状に沿った処方箋を提示すべきとし、これを「臨床経済学」と名づけています。

著者は、ボリビアのハイパーインフレーションを抑え、ポーランドの経済改革を成功に導きました。しかし、ロシアではポーランドと同じ手法が通用せず、経済理論で説明できない現場の実態に即した処方箋の必要性に気づきます。「貧困への処方箋」は、こうした経験に即して、アフリカの現場で必要な基礎的インフラを積み上げて生み出されたものです。

一定の資金を確保した後、自律的に回復したボリビアやポーランドと異なり、今回の処方箋はアフリカ大陸全体に及び、必要な資金も事業規模も桁違いです。資金の確保、事業の確実な実施の確保、その後の維持管理。著者の思いとは裏腹に課題は山積みです。アフリカに援助をする国際機関や欧米諸国は「要請主義」ではなく、自分達の都合で援助を配分するため、アフリカ諸国は貧困削減計画を立てても、与えられた枠以上の資金を引き出すことができません。

そのような厳しい現実に正論を貫いて向き合う姿勢には好感が持てますが、それで克服できるかどうか。例えば、いきなり大陸全体の計画を示すのではなくて、国ごと、地域ごとにもっと対象を絞って提案した方がいいのではないかと思いました。

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貧困根絶へ向けての道をはっきりと指し示す全人類希望の書  (2006-09-22)
帯に書かれた賛辞「おそらく世界で最も重要なエコノミスト」「世界で最も重要な100人の指導者の一人」という言葉は嘘ではない。
この本は、客観的なデータに基づいて冷静に導き出された、世界中の貧困をなくすための処方箋が書かれた、非常に内容の濃いすばらしい本である。

本の前半では、貧困に関するあらゆるデータが提示されている。データからいろいろなことが見えてくる。
「経済開発の梯子の一番下の段にさえ足を掛けることができれば、少しずつではあっても開発の梯子を上ることができる。しかし、最貧国ではそれさえする余裕がないため、いつまで経っても開発の梯子を上ることができない」ということ。
「ここ200年における世界の経済発展を見てみると、富裕国と最貧国ともに経済成長を遂げている。程度の差こそあれ。富裕国が富んだ分だけ最貧国が貧しくなった訳ではない。つまり、富裕国は搾取をやめても充分に豊かであり続けることが可能だ。」ということなどである。

さらに著者は、最貧国を貧困から抜け出させるために、臨床医学ならぬ「臨床経済学」というものを提唱している。医者が患者をみるときのように、患者に関する出来る限りのデータを集め、最適な処方を行なうための学問である。

その後は、実際に著者が経済顧問として関わって来たボリビアやポーランドなどの国々での経験が語られるが、これらの実体験から前述の処方箋を導き出しているのである。

この本に書かれていることは単なる理論ではなく、現実のあらゆる条件を考慮した上で対策は講じられるべき、という考え方からも分かるように非常に現実的で効果のあるものである。
2000年に行なわれたミレニアム会議で、国連の全加盟国の賛成で採択された、2015年までに極度の貧困を半分にするというミレニアム開発目標は決して不可能なものではない、ということを感じさせてくれる、希望に満ちた、我々人類が捜し求めていた本である。

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