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文藝春秋
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カスタマーレビュー ![]()
思わずニヤリとしたくなるような
(2008-10-22)
毒草について、効用のみならず様々なエピソードまで交えて紹介している良書。人様が食べてみた例も紹介されているが、恐ろしいことに本人が「試しに」食ってみている例もある。
他の方のレビューにあるように、全ての毒草を筆者が実際に食した体験記、というわけではない。なのでそれを期待しているとタイトルに偽りありと感じられるかもしれないが、これはこれで読み物として充分な面白さがある。
トリカブトにマンドラゴラと言ったお馴染みの(というのもどうかと思うが)毒草から、ストロファンツスのように日本人にはあまり馴染みのない植物もある。それぞれ学名やパッと見てすぐに症状が分かる見出しがついていて、便利。
文章巧みで読みやすく面白く、別に毒草に特別な興味がない人でも、読み物として面白いと思われる。誤食しやすい植物の例を挙げている記事もあり、素人だけで山菜狩りなどを行う危険性も教えてくれる。

これは十分実用書 〜イチイの記憶〜
(2008-02-12)
花壇や公園で見かけるような身近な植物にも恐ろしい毒をもっているものが結構あるのだということを初めて知った。
普段見かけるような木の実でも猛毒の場合もあるので、子供に教えたり等の実用的意味としては十分だと思う。
ちなみに、赤く熟した実は大丈夫だが、種に毒があるという「イチイ」は、
私も小さい頃に庭で食べたことがあった。アブナイところだったと冷や汗が出た。
毒草にまつわる四方山話、使用されてきた歴史的な背景なども含め、読み物としても十分楽しめる内容だった。
それぞれ4ページくらいで区切られているので、好きな所だけ気楽に読めるのもいい。
個人的にはもっと色んな種類を収録してボリュームがもっとあればと思ったので、星は4つにした。

草花を見る目が変わる
(2007-06-07)
スイートピー、スズラン、福寿草、スイセン、花菖蒲が、みんな毒草だったなんて。慣れ親しんだそれらの花々にそのような側面があることを知るのは、「裏切られた!」という感じで、ちょっとした衝撃である。それらの草花だけでなく、毒草として有名なものも数多く取り上げられ、それぞれに興味深いエピソードが紹介されている。たいへん楽しめた。
それにしても、どうして毒をもつに至ったのだろうか?外敵から自分自身を守るために自然と備わるべき性質であるのなら、もっと毒草が増えてもよさそうなものだが。しかも、毒の作用が草によって非常に様々である。植物の進化を考える上で、毒というものが重要な要素であるかもしれない。どれほど環境との兼ね合いで決定してきたのか。毒をもつということが進化の過程上でどれほどの利点があるのか。面白そうなテーマだ。また、我々人類がどのようにして草花に毒があること、あるいはその裏返しとしての薬効があることを発見していくのだろうか。いろいろと考えさせられる。

毒にも薬にもなる草花たち
(2007-01-05)
魔法の媚薬と言われるマンドラゴラ(マンドレーク)や、悪女の代名詞にもなったベラドンナなど
伝説や物語に登場する毒草は恐ろしくも魅惑的ですが
そんな毒草の実際の効き目が、さまざまな伝承とともに紹介されている本です。
興味深いエピソードがいろいろ載っていて、楽しく読めました。
取り上げられている植物には、スイートピー、すずらん、スイセンなど、花壇でおなじみのものがあります。
ガーデニングブームの昨今、子供が毒草を口にして中毒する事故が増えていると聞いたことがありますので
小さいお子さんをお持ちの方にも有用な本ではないかと思います。
タイトルは「食べてみた」でも、著者が自ら食べたものの記載は非常に少ないのですが
その少ない中の一つにヒガンバナがあります。
昔の農民は飢饉のときに彼岸花の根を食べて生き延びたという古事を聞いて以来、
いったいどんな味だったのだろうとずっと興味を持っていたのですが
肝心の味の記述がほとんどなくて、がっかりしました。
それどころか、独り暮らしの老人に手間隙掛けさせてヒガンバナ料理を作らせたあげく
「もてなしの喜びは簡素を旨とするというが、本当に簡素なときにはかえって嫌味」
とは、あまりに失礼と感じたので★一つ減にしました

毒草を食べさせた
(2005-12-11)
山菜採りが趣味という人以外には実用価値はないが、楽しめる。
私はどうも過去形の言い切り型表題にそそられるようだ。読者の無責任を承知で言うが、タイトル通り「食べてみた」のは第一節の一種だけというのはちょっと寂しい。一方、子供時代、「食べさせてみた」というとんでもない一節もあり、ドッチも一種類ずつなのだから、どうせなら「毒草を食べさせた」という題にした方が、オフザケ感が出て良かったのでは。
比較的最近の死亡/殺人ケースにも言及しているので、それではブラック過ぎると思ったのかもしれないが。
著者は人殺しにはならなかったが、犯人はばれていて、結局、許してはもらえなかったようだ。別に将来の書き物のネタにしようとしたわけではないだろうが、身を削ってモノカキをしている姿は少々痛々しい。
各節の黒い「症状シンボル(シビレ・心臓麻痺etc...)」は、「症状から原因をすばやく検索する」ための実用上の意味がある。だから不気味なのだが、であるならば本当に使われても文句は言えないだろう。いくら「図鑑でないから網羅的でない。」と言ってみても、似た症状が本当はここに記載されていない原因だったとしたら、どうするんだろうか?昔、SOS信号を混ぜ込んだ歌謡曲が発売されて問題になったことがあったが、「歌謡曲だから良い」ということにはならなかった。これも「医者の使う本ではないから責任を回避できる」と言えるのだろうか?余計なお世話だが気になった。
かなり多くのおなじみの野草が毒を持っていることを知り、それだけでも読んだ価値があった。花菖蒲に毒があるのも初めて知ったが、菖蒲湯に使うのは別のショウブなんだろうか。それが書いていなかったので、★一つマイナス。
毒物成分と症状について比較的詳しい記載があり、生理学の知識があれば、なお「楽しめる」だろう。アヘンの作り方の写真入り解説は寡聞にして初見。(別にやりたいとも思わないが。)

