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光文社
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カスタマーレビュー ![]()
日本を模倣する台湾の若者の実態とは
(2007-12-22)
日本文化が何故現代の台湾の若者に興味を持たれているのだろうか、という素朴な動機から本書を手に取りました。
著者の酒井亨氏は社会学者ではありませんが、共同通信社の記者を経た台湾在住のフリーライターで、その経歴をいかして、社会学の統計手法を用い、アンケート分析結果を紹介しながら、日本文化への憧れの理由を少しずつ解き明かしていきます。
アニメ、音楽、ファッション、ドラマ、雑誌等、それらのメディアや媒体にいかに日本文化が浸透し影響力を与えたかが具体的な事例とともに分かりやすい記述で展開されています。
戦前の50年間にわたる日本統治時代の評価にもつながりますが、戦後国民党の蒋介石が中国本土を追われ台湾に来たときの外省人支配体制が反発を招き、日本統治時代の方が良かったというイメージが確立したようです。所謂親日派の台頭はそのような歴史経過の中で熟成されていったものです。「哈日族」もその流れの延長線上にある文化現象と言えるでしょう。
実際、台湾の書店やコンビニを訪れてみますと、結構日本の雑誌、書籍、食品に遭遇します。テレビのCMでも日本語のCMがそのまま流れており、下に字幕がでている状況ですから、それくらい深い関心があるのだと感じました。
あまり上手くいっているとは言えないアジア諸国との関係を考えますとこのような文化の潮流を正しく受けとめ、外交関係も含めて良い方向へと発展させていっていただきたいと願います。

台湾人を理解するのは本当に難しい
(2007-04-26)
台湾人や中国人の友人がおり、漢語(北京語)を勉強していて、中国関連の書籍は
多く読んだので、それなりに台湾人のことを理解しているつもりでいたが
新しい発見がいくつもあった。
・台湾の老人が日本の統治を悪く言わないのは、あくまで支配者としての
日本人と中国人(外省人)を較べて、日本統治時代の方がマシだということ
に過ぎない。
台湾人は日本人に数十年間統治された後、「自分たちより遅れた」中国人
(外省人)が外からやって来て統治されたわけで、もし今の日本が
中国人に統治されたら私たちがどう感じるかということからの類推で分かった。
・日本のポップカルチャーやサブカルチャーが持て囃され始めたのは
90年代半ばからで、つい最近のことであり、その支持者は10代を中心と
した若者だけである。
・台湾人の若者は強制された北京語ばかり話し、母語(台湾語や客家後)が
うまく話せなくなってきており、かといって北京語能力も大陸と較べて落差が
ある。
・北京語は主に台北で中産階級や知識人が使うもので、南部の庶民層は
台湾語が一般的に使われている。
大陸南部の普通話よりも台北で使われる普通話の方が「標準語」に近いと
聞いたことがあるが、大陸北部出身者が多い外省人の言葉が台湾北部に根付いた
ということだろう。
余談だが、タレントのインリン・オブ・ジョイトイが台湾人でありながら
中国的な部分を強調しているという部分を読んで、チャイナドレス(中国服
=満州服)を来て日本の侵略を語る彼女は、外省人の保守的な考えを持った
人なのだと気付いた。
彼女は台湾語を話せるのだろうか?
この部分に気付かなかった私はまだ、「中国人と台湾人」、「外省人と本省人」
の区別をあいまいにしてきたということだろう。
台湾人を理解するのは本当に難しい。

若者文化の流行現象
(2004-08-29)
日本と台湾とは同じアジア文化圏であり、互いのカルチャーに親近感を抱くのは不思議では無い。日本でも「冬のソナタ」で韓国ドラマ、俳優に魅力を感じる「追っかけ」がいる。
結局のところ、若者文化の流行現象なのだ。日本統治時代の影響とは直接関係ない。
本書は台湾の哈日族(ハーリーズー)現象を台湾の歴史的背景に基づいて細かく丁寧に考察している。「哈日族」という具体例を通して台湾の過去と現在を理解する上で参考になると思う。

