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幻冬舎
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発売日:2008-05
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カスタマーレビュー ![]()
制度の解説としてはとてもよいです
(2008-09-15)
<アメリカ型のグローバル資本主義のもとでは、マネーが現実の経済活動を離れて暴走してしまうおそれがある。そして、膨れ上がったマネーは、バブルの発生と崩壊を通じて、あるいは物価の高騰を通じて(モノに対してマネーの量が増えると、マネーの価値が下がってモノの値段があがる)、現実の経済活動に悪影響を及ぼす凶器になるのだ。
その点、イスラム教の教えに従う「イスラム金融」では、マネーと現実の経済活動が密接に結びついているので、グローバル資本主義のようにマネーだけが一人歩きしていくようなことにはならない。>(p.216)
ほんとかな。イスラムでは、金利つきの取引が禁止されている。どんな商売も、何らかの規制があるところではなかなか発達しない。ところが、最近お金がじゃぶじゃぶ余ってしょうがないので(うらやましいね)、規制という蓋を押し上げる圧力が激しくなって、イスラム法を侵さない新金融商品がたくさんできてきた、ということではないかと思う。別に「グローバル資本主義」(これって何?)に対抗するなんて誰も思ってないでしょ。別に、イスラム(主に産油国)であまったお金はメリルリンチを買ったりシティグループを買ったりするのにも使われているしね。あまりに米経済の調子が悪いので、イスラム圏内で使いましょう、ということでは。
ということで、大局観では疑問を抱く箇所もあるが、個々のイスラムの制度解説はかなり参考になる一冊。よい入門書でしょう。

入門以上でも以下でもなく。
(2008-08-24)
イスラム教の特徴から入り利子を使用しないでイスラム金融がどう利益を上げているか、イスラム金融の特徴を挙げた後に、それらを
積極的に利用している国が解説されている。
本書はあくまで入門書なのでイスラム金融の利益の出し方は解説しているが、数字としてあげられているのは取扱残高の推移くらいで、
イスラム金融を使っている銀行の収支を分析したりするといったものではない。後半は"イスラム金融"というよりそれらを利用して成長して
いこうとする国々を解説している。あくまで実態経済と一対一の関係しか取れないイスラム金融は、レバレッジを利かせることができないので、
どうしても色々な国を紹介せざるを得ないのだろう。
本書の内容は調べれば多分調べられるものだろうが、こうひとまとめに読みやすくまとめられていると価値がある。イスラム金融だけでなく、
今後発展する国のことを考える際にも有用だろう。

世界の金融の動向を知るためには好個の書
(2008-08-20)
利子のないイスラム金融というものが存在することは聞いたことはあったが、これまでその実際というものは詳しく知らなかった。
本書はずばりタイトルの通り、イスラム金融についての入門書である。私もイスラム金融について知りたいと思い、この書を手に取った。
本書を手にとって正解であったと思う。
イスラム金融について、イスラムや金融の門外漢でもわかるように、初歩の初歩から、専門用語をあまり使わず(使わざるを得ない用語もあるが、内容が理解できるように懇切丁寧に説明がされている)、わかりやすい記述を心がけている。
おかけでイスラム金融とは何か、現在の世界の金融動向の中でどのような位置や意味があるのかを知ることができた。
イスラム金融の実態の一部をかいま見て感じたのはイスラムの柔軟性である。
利子をコーランで禁止されている中で、如何に円滑に資金を回していくのか。西洋式の銀行制度以外にもイスラムの教義にあった資金の運用があるのではないかという知恵の結集であるように思う。
また、柔軟性のもうひとつの表れは、金融政策がうまくいっている国はイスラム式と西洋式を併用している国が大半であることである。イスラム金融だけではうまくいかないが、もうひとつの選択肢としてイスラム金融を用意するという態度が現代の金融では必要不可欠な措置なのだろう。イスラム一辺倒でない態度は現代社会におけるイスラムのあり方を考えるには非常に示唆に富む形態である。おそらく法制度なども同じようなあり方を考えることができるのではないだろうか。
歴史を鑑みるとイスラム的なあり方と他の宗教や文化のあり方の共存は(どちらが主であるか従であるかは時代や場所により変わるが)イスラム創唱以来の伝統ではなかったのだろうか。そういう意味ではイスラム金融のあり方というのは正しくイスラムの伝統に則ったものであるといえるのではないか。

イスラム金融の入門の入門用
(2008-08-10)
イスラム金融に関する本は一通り読みました。この本は電車の中で気楽に読めるイスラム金融本です。イスラム金融の考え方を分かりやすく解説してあります。ただ、内容は新聞の解説欄に出ている程度なので、この本で「イスラム金融を知っている!」と自慢は出来ません。
ちょっとどうかなと思うのは、後半はイスラム金融というよりイスラム諸国などの発展途上国の話であることです。前半との繋がりは見出せません。
この本の前半を軽く読んで、イスラム金融に興味を持ったら他の詳しい関連本を読む、というのも一つのやり方でしょう。
最近はイスラム金融の本がやたらに出て質の低下が激しいですが、安いこの本で最低限の鑑識眼をもってから高額書に手を出すのもいいかもしれません。

今後も残るかもしれない手軽なイスラム金融入門書
(2008-07-24)
ここ半年ぐらい前からイスラム金融関係の本が何冊か出ているが、どれも難しそうで手に取りづらった。
しかし、著者の本を以前から読んでいてわかりやすく、どの本もわかり易く内容のあるものでしたので、
この本を手にとって見ました。
この本を三つにまとめると、
・利子の取引を禁じているイスラム金融で利益をなぜあげられるのか?
・イスラム圏の国々についての解説がある。例えば、エジプトからブルネイまで有名無名に問わず解説されている。
・オイルマネーがBRICSなどの新興国のインフラ整備に投資されていること
筆者は最後に「いずれかはイスラム金融がアメリカ型のグローバル資本主義の対抗軸になる可能性がある」
と結んでいる。
この本は名前の通りイスラム金融入門ではあるが、イスラム金融が
イスラム圏だけではなく、世界的な影響を与えていることがわかります。
今後、この手の初心者のためのイスラム金融の本が発売されると思いますが、
値段を含めて、これ以上の良書は出てこないと思います。

