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中西 輝政

東洋経済新報社

カテゴリー:Book

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税込価格:¥ 1,680  (定価:¥ 1,680)

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カスタマーレビュー

現実主義で読み直す東アジアの国際政治史  (2008-08-24)
 中国が超大国になった場合、東アジアの国際秩序がどうなるかは、21世紀前半の日本外交にとって最大の課題の一つである。これについて考察するには、中国が圧倒的大国として君臨していた時代の歴史に学ぶ必要があり、歴史を長期的にみることで中国の対外関係に一貫する特質を明らかにできる、というのが著者の出発点である。

 近代以前の東アジア国際政治史の解釈として一般的なのは、「中国の周辺諸国に対する文化的優位が中華思想を生み出し、周辺諸国がそれを受け入れることで、比較的安定した階層的秩序が成立していた」というものである。この解釈は、思想的側面に重点を置き、しかも華夷秩序の相対的安定性を強調するところに特徴がある。

 これに対して中西氏は、「華夷秩序」は表面を糊塗する儀礼的レトリックに過ぎず、実際には中国と周辺国の間の力関係により、虚々実々の駆け引きが行われていたことを、豊富な事例を通じて論証している。氏によれば、中国の文化的優位を主張する中華思想自体、北方の遊牧民族に対する軍事的劣位を補償しようとして生まれた「精神的勝利法」としての側面を持っているという。総じて中西氏の議論は、思想の解釈学に流れがちであった「華夷秩序」論を外交の次元に引き下ろし、国際政治学でいう現実主義の立場から再検討したものと評価できる。中でも圧巻なのは中国とベトナム、朝鮮の関係を扱った6-10章で、多くの興味深いエピソードや、鋭い洞察があちこちに散りばめられている。

 著者自身も認める通り、本書は実証史学の書ではない。多くの仮説は立証を欠いているし、文化論、中国本質論に傾きがちな1-3章は危うさを感じさせる。しかし、本書は中西氏が時折書く「キワモノ」ではない。むしろ氏の著作の中では内容が濃く価値の高い著作である。予備知識のない人には読みにくいが、西嶋定生氏の「日本歴史の国際環境」あたりを読んでおけば分かりやすいだろう。

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中国の戦略動向を歴史の視野から展望  (2004-12-23)
 急速な経済成長や日本近海での活発な海洋活動などにより、中国の将来動向は我が国でも大きな関心を集め、その地域安全保障へのインパクトのほどは朝野を問わず議論に上ること頻りです。
 そうした中、本書は、国際関係論的な見地を加味しつつ、中国の対外関係史をたいへん長いスパンでざっくりと紐解き、文明論的なアプローチ、すなわち、ある国家のキャラクターや行動上のクセは長い歴史の過程の中で培われており、そう簡単には変化しないとの考え方により、この国の将来の戦略的方向性を占おうとするものです。例えば、これまでの中国・周辺諸国との対峙関係につき、@政治的・軍事的力関係、A地位・権威の規定関係、B世俗的な経済・文化面での動機、といった切り口から史実に照らして分析していき、その上で、中華秩序や朝貢体制の諸相につき、独創的な論を展開していきます。
 著者の主張に賛成するか否かは読む人次第でしょうが、発想の大胆さ、スケールの大きさといった点で魅力的な著作です。
 他方、本書における論証の仕方については些か乱暴に見える箇所もあり、また、引用文献や参考文献を見るに中文資料が貧弱で、特に現代中国における研究成果を殆ど取り込んでいないように見えることが気になります。
 とは言え、本書の大胆な取り組みは、ある意味で従来の東洋史研究の実証史学的アプローチ偏重の風に反省を迫るものでもあり、いろいろな面で興味を引かれる一冊です。一読の価値があると思います。

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「中国問題」の深層  (2004-11-18)
 これまで、論壇誌などでしばしば「中国警戒論」の論陣を張ってきた著者が、膨大な資料を渉猟して論じた壮大な中華帝国論。著者の普段の文章に比べても、決して読みやすい本ではない。それは、扱っている問題が、如何に我々の国際政治「常識」を超えたものであるかを反映している。
 あくまでリアルなパワーの観点から中華帝国の行動様式を分析しつつ、なお、それを裏支えするアイデア、広い意味でのイデオロギーを抉り出そうとする著者の筆に、私は、何度もはっと目から鱗が落ちる思いをさせられた。
 時事問題を扱うときの著者の、ときに分かりやすすぎるほど分かりやすい中国論が、如何なる熟慮と豊かな学識に支えられた判断の結果であるのか、改めて思い知らされる。

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わかりにくい  (2004-11-17)
なぜ、こんなにまでわかりにくく、回りくどい表現をしなければならないのか。3〜5ページ程度の短い単位で「○○○な中国」とか「中国は○○○だ」みたいな見出しがついているのだが、よんでいてもその根拠は何なのか、とてもわかりにくい。また句点(「。」)と句点の間がとても長く(6行程度はざら)、その間に接続語がいくつもあって、結局何が言いたいのかさっぱりわからない。テーマが潜水艦の領海侵犯などの影響もありタイムリーなので読んでみたが、内容は一般向けではなかったということでしょう。でも、もっと簡単にわかりやすく書こうと思えば書けるのではないかと思うが・・・。

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