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高安 秀樹 雨宮 絵理 高安 美佐子 冨永 義治 山崎 和子
東洋経済新報社
カテゴリー:Book
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発売日:2008-06-06
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カスタマーレビュー ![]()
非常にイイ 誰もが読んだほうがいいです
(2008-08-05)
この本は2008年のベストワンです。
何よりも市場の現実を捉えています。
私がある投資顧問会社でファンドマネージャーをやっていたとき、上司が効率的市場マニアでした。彼が上司になってから苦労しました(笑)。
市場が効率的なわけないことは、現場でやってるディーラーやファンドマネージャーには当たり前のことですが、セールス上がりの彼にはわからないようで、ベータとか盲信していました。
本書に書いてある通り、経済学は未だに300年前のニュートンの理論ですよ(笑)。
ARCHとかGARCHとか小細工もウンザリです。
現場の世界だけでも、物理学の世界くらいに進歩してほしいものです。
マンデルブルの偉大な研究は、経済学の世界では受け入れられるのは当面難しそうですが、現場の人たちには受け入れられやすいと思います。
ちなみに「金融リスクの理論―経済物理からのアプローチ」の著者J.‐P.ブショーはヘッジファンドを運用しています。
とにかく素晴らしい本です。

含蓄のある書籍のようですが。。。
(2008-07-29)
資産運用の世界に、「現代ポートフォリオ理論」があります。
この理論は、人間は合理的な行動を行い、将来の資産価格は過去の価格とまったく無関係で、その分布は正規分布に従うといった仮定の上に成り立っています。
仮にこの理論が正しいと、ブラック・マンデーのような株の大暴落は、我々が生きている間にはまず起こらないはずなのですが、金融市場は似たような暴落に事欠きません。
つまり上に書いたような仮定は現実的ではない、ということになるわけです。
つまり理論として役立たずだと。。。
この本の著者はそうした主張を何度も行い、自分が確立した「マルチ・フラクタル」の方が、現実の金融市場をよりうまく説明できるという主張を誇らしげに展開しています。
確かに現代ポートフォリオ理論はいかにも非現実な仮定の上に成り立っていますが、かといってマルチ・フラクタルの方が優れているかどうかは、この本を読む限りわかりませんでした。
マルチ・フラクタルとは個々の構成パーツが全体の縮図のような図形で、要するに、ある図形を顕微鏡で見てみたら同じ物が見えるといったイメージです。
確かにマルチ・フラクタルで描いた仮想の株価の線は、たまに大きく急落するなど現実の株価により近くなることはわかりましたが、なぜそうなのか?単なる偶然ではないのか?といった理由についての説明がないので釈然としません。
筆者のこれまでの研究論文の中にはそういった理由まで踏み込んでいるものが当然あると思いますが、そのエッセンスでも書いてくれれば、もっと示唆のある本になったと思います。

文系には難解だが投資を志す人は読むべき
(2008-07-19)
幾何学権威の数学者による経済・投資を考察する希有な本。
一般人には非常に難解な書であるが、
投資を志す人は読むべきと思う。
なぜなら、これまで正しいと思われていた投資理論が全否定されているからだ。
著者は現在の金融工学は300年前の物理学の考え方でやっているという。だとしたら、現在の投資理論は非常に危険なものと言えないだろうか?

フランクラル理論は金融市場を解明する
(2008-07-12)
まずマンデンブローは従来のファウンダメンタル理論を徹底的に否定して、
マルチフランクタル理論こそ金融市場を最も適切に表現できる理論と提唱しています。
それはファウンダメンテル分析は現実の株式相場に通用しない、現実の株式市場は
正規分布(ベル分布)よりもずっと変動が大きい、ランダムウォークを使ったチャートは
現実の株式市場のチャートとは似ても似つかないから。
一方マルチフランクタル・モデルから導き出せるものは市場がどのように動くか
パターンを予測できる。
法則性とは
1・安全な市場はない
2.トラブルは続いて起こる
3・市場には個性がある
4.チャートは人を欺く
5.市場の時間は相対的である
とにかく金融市場では正規分布を信じるな!とくどいほど解説しています。
実は本書の内容は金融市場一辺倒ではなくて、フランクタル理論の元になった
天気予報の話題からアスワンダムはどのくらいの雨量を溜め込むのに必要な容積は?
綿花の変動をフランクタル理論で分析したりと、ありとあらゆる事象を解析しています。
こちらは枝葉の領域ですが、読んでみて実に興味深く読み応えあります。
また最も基本的なフランクタルをフリーハンドで描ける事も説明しています。
科学的に興味のある方はこちらもじっくり読んでみてください。

フラクタルはおもしろい。
(2008-06-26)
相場の時系列データがフラクタル性を示す事、ランダム性にはマイルド、スロー、ワイルドの3段階があり、ガウス分布がべき乗分布に変化する事。べき乗分布になると通常の統計的予測では考えられない極端な価格をとりうる事。バブルの急激な拡大と破裂を説明できる理論だ。ソロスの再帰性仮説はべき乗分布を仮定すれば当たり前という事になる。
マンデルブロのユニークさは経済物理学という経済データをあたかも自然科学的に扱えるデータとするような枠組みを示した事にある。さらには気象予報とのアナロジーから完璧な天気予報をあきらめ、台風の発生と進路予想のように大きな被害を最小限にする手だてを、バブル発生と破裂予想によって保険の料率を柔軟に変更することで市場関係者に警告を与えて壊滅的破壊を少しでも避けようとしている点だ。サブプライム問題で揺れる世界金融にとって耳の痛い話のはずだが。

