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ポプラ社
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カスタマーレビュー ![]()
禍福はあざなえる縄の如し
(2008-04-26)
強烈なのは、刑務所で障害者の下の世話をする部分とその中で
福祉に目覚めていく部分なのであるが、とても興味深いのは、政策
秘書の名義借りに陥る部分の心理描写である。
「心の中に逡巡はあった。名義借りを前提とした秘書登録はやはり
白紙に戻すべきだという倫理観と、目先の事務所運営費にこだわる
狡知とか鬩ぎ合っていた。」
社会の裏技を知っており、それがその社会では常識化されている場
合に、何らかの理由があってその裏技を使ってしまう・・・・・・怖いです
ね
なお、書いていることをそのまま鵜呑みにする訳にはいかないが、筆
者はそのまま政治家を続けていたより、よっぽど世の中に貢献してい
るし、世間の評価も高まっていますね。「禍福はあざなえる縄の如し」
を地でいっています。できれば、政治家なんかに復帰しないで、別の
価値観で生涯をまっとうしてほしいと思います。
ジェフリー・アーチャーの「獄中記」とは名前は似ていますが、こちらの
方が感動的。岡光序司の「官僚転落」は厚生官僚の転落記ですが、
作品のできも悪く、復権に失敗しています。純粋に読みものとしても、
はるかにこの本の方が優れています。

読み応え十分です。
(2008-04-20)
遅ればせながら読んでみました。
裁判員制度がまもなく始まり、厳罰化傾向にあるといわれる中、人を罰するということが現実にどういうことなのか知りたかったからです。
本書は著者自らの起こした事件の発端から、入獄、出獄までを描いた記録です。したがって問題の提起や告発のような視点より、受刑者とその家族、看守などの人間ドラマを中心に描いています。
それは国会議員を辞することになった著者が、再び生きる目的を獲得してゆくためのドラマともなっています。
そのためか刑務所が舞台でありながら、登場人物は善意に満ちて描かれており、物語性が強く、想像以上にさらっと読みやすく出来ていました。
それでも読み応えは十分。次作以降で別の切り口からもっと掘り下げられていることを楽しみにして、本書は星5つです。

社会勉強になった一冊です
(2008-01-04)
インターネットの中の書評を読んで興味がわき、読んでみました。平凡に生きる私たちは、刑務所の中の出来事など全く知るよしもありません。
逮捕されることによって国会議員である著者に起こった、壮絶な人生の一場面が細かに描かれています。
描かれていることは、
・筆者が逮捕されるまでの経緯
・保釈、保釈金
・刑に服するとはどんなことか
・刑務所の中の一日の様子
・受刑者の心情
・刑期が終了するまでの受刑者の心の動き
・障害のある人たちの刑務所内の様子
・世間の目や家族の気持ち
・刑務官の仕事
などですが、どれも考えさせられることばかりでした。
世間知らずの私にとって、社会勉強になった一冊です。

通勤時に駅前でしている街頭演説を聞くのに似てる
(2007-11-27)
刑務所内の障害者の実態を告発した点では、とても意義のある良い作品だと思う。
ただ全体を通じ、著者の正義感を根底とした独り言、あるいは日記が延々と続いてるような雰囲気である。
同じ著者の『累犯障害者』の方が抑制が効いていて、作品の完成度も高かった。

ある華麗なる転進、国会から獄中へ
(2007-10-03)
民主党に風が吹いた総選挙で当選し、あるキッカケによる逆風の中で絵に描いた一罰百戒の様に獄入りした元衆議院議員による自省の記であり、獄中見聞録である。
特筆すべきは、著者の山本譲司元代議士が遭遇する法務・矯正行政と福祉行政の狭間の中で漂う獄中の知的障害者や高齢者の姿である。
この獄中で、著者は獄の管理者との奇妙なコラボレーションを結び、ある種の生きがいと使命を獲得する。
その後の著者の諸著作の背景或いは生きたかの転機を、描き出している。
蛇足ながら、辻元清美氏はこの著作指摘に対して、公式の弁明・返答をしたのだろうか?事後報告なき表層の報道に流れるきらいのあるマスコミを考える上でも、大いに参考となる一冊と考える。

