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Norman Barry 斎藤 俊明 法貴 良一 高橋 和則 川久保 文紀

昭和堂

カテゴリー:Book

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発売日:2004-10

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カスタマーレビュー

福祉国家の今後を考える視座を提供  (2005-10-04)
現代の主要先進国は、福祉国家体制をとっている。ところが、近年の少子高齢化の急激な進展により「福祉国家の危機」が叫ばれている。こうした中で、そもそも福祉国家とはいかなるものだったのかを政治思想史の観点から捉えたのが本書である。

本書によれば、福祉国家に関する議論は「市場対国家」という問題で捉えられる。国家が福祉に責任を持つのか、市場に任せることが一番良いことなのか。福祉への関心の起源を18,19世紀の道徳哲学に求め、19世紀の自由放任主義に対する批判として現れた諸理論を紹介しながら、この問題への回答の視座を読者に提示する。いま、「福祉国家と福祉社会の協同」が模索されている(本書の訳者あとがき参照)が、本書の文脈により、これが何なのかが理解できる。

福祉概念を政治哲学からアプローチした本書は、知的刺激に満ち満ちている。これからの福祉概念や福祉国家について考えるとき、本書は極めて有用であろう。著者による文献案内も付されており、この問題についてさらに勉強するときの良い指針となってくれる。

しかし、コンパクトにまとまっているものの晦渋な箇所もあるため、何の前提知識もなしに本書に挑むことはおすすめできない。基礎的な経済学か財政学の知識があると理解しやすいだろう。本文は約200ページと決して厚くはないが、得られる知的刺激は非常に大きい。

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