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発売日:2005-03-07
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カスタマーレビュー ![]()
まだまだ語り尽くせぬ巨匠の魅力
(2005-05-08)
黒澤監督の死後、こうした関係者への取材によりその魅力を再評価しようという試みが後を絶たない。そういう意味ではやや食傷気味ではあるが、本作は、黒澤初心者でも平易に読め、かつコアなファンにとっても再発見や初耳のエピソードが読めるという意味で、とても良心的な一冊だと思う。
また15人の内訳も、定番である仲代達矢さんや香川京子さんは勿論だが、脇役的な菅井きんさんや、後年の作品に出ていた大寶智子さんなど、多彩な方々を取り上げる工夫が見て取れて、それも本作を面白くしている一要素だと思う。
個人的には、(先日惜しくも急逝された)三橋達也さんが、「用心棒」の卯之吉に内定していた、とか、「乱」の鉄修理は高倉健さんを予定していた、といったキャスティングに関しての紆余曲折が興味深かった。
そして、読了後に感じるのは、やはり黒澤明監督自身の、純真でかつ壮大で、しかし努力家であった、抗えない人間的魅力そのものの素晴らしさである。本作を読む事で、黒澤作品を更に多面的に楽しめるのではないだろうか。

みんな、黒澤監督が好きなんだ!
(2005-03-29)
現在33歳から90歳(既にお亡くなりになった方もいますが)までの十五人のかつての黒澤映画の出演者が、
巨匠の素顔について語った本です。
それ以外にも各々の出演作についての製作裏話等も聞けますので、
黒澤映画のファンにとっては堪らない魅力を持っています。
又、単に映画が好きという方にとっても、
日本映画が熱気を持っていた当時の映画製作の現場の雰囲気を感じる事が出来ますので、とても楽しく読めます。
なかでも、それぞれの出演者に共通しているのは、
黒澤監督から「万事、手を抜かない事の素晴らしさ」、「真面目に、真摯に対象物に向かい合うことの大切さ」を教えてもらったと語ることです。
そのことを嬉しそうに思い出す様子が読み手にもひしひしと伝わってきて、こちらもついニコニコしてしまいます。
また、「指導の仕方が抽象的ではなく、身をもって具体的に教えてくれた」など、
優れた教育者の面も伺えて、あらためて黒澤監督の人柄の大きさがよく判ります。
たしか、黒澤監督が米アカデミー賞の授賞式で特別賞を受賞したとき、
スピルバーグだったか、ジョージ・ルーカスだったかが、
「僕たちは、皆、先生の事が大好きです」と言ったように記憶していますが、
実際に黒澤監督の人柄に接した人は皆そう思うのだと思います。
読み終わって、黒澤監督にはもっと沢山の映画を撮っていただきたかった、と思えてなりませんでした。

